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40代サラリーマンのもがく凡人日記

人生を良くするために勉強してる40代サラリーマンのブログ

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キミが生まれた時の話をしよう

陣痛が始まって16時間が経過しようとした時だった。

しくしく泣いて「もう無理です」と妻が言う。

もういつ生まれるの?

この痛みを耐えることは出来ず限界だった。

「おなかの赤ちゃんの方がつらいんですよ!お母さんが頑張らないと!」

強く力のこもった口調で、看護婦さんがまっすぐに見つめてしゃがみこみ、座っている妻の肩に手を置き言った。

「赤ちゃんも頑張ってるんです。お母さんっ」




俺、一生懸命、うちわで奥さんをあおいでさ。


手を握って出産なんて美談ないよ。


過酷。


戦いだよ。


がんばれがんばれってさ。


途中、俺も疲れてタバコ吸った。

吸って帰ってくると、「臭い、気持ち悪い、離れて!」

それほど敏感なわけ。



タバコもやめて、うちわであおいで、腰をもんだ。

いつも俺が強く押すと痛いっていう嫁が、「もっと押せやーーーー!」って。

もう超難産だから、気が遠くなった。


おつぼね看護婦さんもいて「甘いよ、こんなんで子供産めるなんて考えないで」なんて言われて・・・

何だよこの人、感じ悪いな。



だけどだけど16時間。


看護婦さんはみんな知ってる。


あと、もうちょっとなんだ。


俺はよくわからないから、果てしなく続くと思った。

だって嫁のお母さんも「先生、もう限界です。帝王切開してくれませんか?」なんて言ってるし。

先生も「大丈夫、ダイジョブ、あとちょっと」


この病院、自然分娩が売りで、嫁もここがいいって言ったわけ。


だから自然に生まれるまで待つスタイル。



20時間経過。


俺、前の日夜勤だから、30時間寝てない。



どれだけ待たせるの?キミは?


優希(ゆうき)って名前は決めてた。

俺の好きな字なんだ。


優しい、希望。


優しくて、人に希望を与えられる人。

優勝、優しい、希望・・・好きな言葉。



22時間。


立ち合い出産な俺は、ずっと嫁に張り付いてた。


おっ生まれる?分娩台へ。

まだか?戻ってください。


これを13回ほど繰り返した。


もう涙が出そうで。


つらい中、頑張ってるじゃん。


腰をもんだ、俺の親指も頑張った。

もうすぐだって看護婦さん、わかるんだろうね。

「ここまで頑張ったんだから、もう生まれるわよ。お母さん、よくやったわ」


ここで、おつぼね優しい言葉をかけるな。

俺が持たねえ。

半泣きだった。


優希が出てきたのは、その15分後。


全開で泣いた。



やったー、やったー、やったー、ううううわああああああ。






同時に思ったことがある。


俺が生まれたとき、親父とお袋、こんなに嬉しかったんだな。

自分も、これ以上なく祝福されて生まれたんだ。


俺があんたたちに、大事にされてきた理由がわかったよ。





仕事が終わったら、そっこーで高速使って、赤ちゃんに会いに行った。


一週間の入院で毎日。


俺の子供、本当に希望だ。



キミが生まれた瞬間、俺は人生で経験したことがないぐらい嬉しくて泣いた。


これが高校生になるとパパシカトなのだろうかと思うと本気でへこむわけだ。

仕方ない。全国のお父さんが通る道だ。

しかしキミが大好きだ。



きっとすべての人が、そんな境遇で生まれてないかもしれない。

だけどほとんどの人は、こんな風に生まれたと思っていい。




先輩に、「絶対に出産には立ち会え」と俺は言った。

俺の感動を味わってもらうためにだ。


先輩は立ち会った。

同じように泣いたと言う。


俺はこのフレーズを言う。

「自分もそうやって生まれたんですよ」

先輩、会社でボロボロ泣いてた。





親の気持ちを押し付ける気はない。

子供たちに頑張れって話しじゃない。

自分に負けそうなら、キミの勝利を願っている親のために頑張ってもいいよ。

それならやれるでしょう。

中学生も数多くこのブログを見てる。

だから言う。

やってやれ。



俺は打った後、母親が喜んでる姿を見たくて、バットを振った。

息子が俺でよかっただろ?って思わせたくて一心不乱に努力した。

自分で動けないなら、キミが生まれたときに、泣きじゃくった親父のためにバットを振ってほしい。


キミと共に進む人生が、親にとってどれほど幸せなことか?


県のトップレベルで戦う優希と一緒に歩く俺。


会社の評価とかお構いなしにキミに賭ける。



今度こそ、夢、叶えろよ



負けて終わるなよ。



大好きなキミの笑顔が見たい。



がんばれ。


がんばれ。




がんばれ。




どこまでも信じてるぞ。



親のあなたへ。

仕事ではなく、子供に全力であってほしいと思う火の玉です。


昇進を見逃しても、子供時間は今しかありません。

取り戻せないのです。

だからクソ社員で終わっても、子供に全力だったら後悔はないのではないでしょうか?

生まれた瞬間を思い出してください。

逆に子供以外のことに、力を注いでしまった数年があったならば、後悔しませんか?



生まれてくれてありがとう。

キミの全力を力の限り、応援しよう。


ありがとうございました。
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Author : 火の玉ボール

人生攻略のために休日に勉強するオッサン。でも上手くいかない。なんだかんだと、もがきながら何者かになりたいが、果てしなく普通で凡人だったと気がつく日々を送る。10年以上の野球経験から趣味で草野球をやりC級県準優勝まで行ったずるい技術を少し掲載中。メンタルが弱いので運動、筋トレでがんばってきたが2022.12月に適応障害で休職。2023.2月から復帰して新しい趣味空手を始める

所得免許・・・
危険物取扱者乙4
ファイナンシャルプランナー3級

今後も国家資格を取るため日々勉強中。2022/5からスポーツブログから、ただの日記に変更。

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